東大 生物情報学科、学部生の備忘録

東京大学の学生です。日々の気づき、学び、つまづいたことをメモにします。

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東大生の思う、ベンチャー企業の存続を決定づける要因

はじめに

私は新宿のとあるベンチャー企業にて、インターンをしている。 就職活動のためとかではなく、純粋に社会勉強のためであったり、大学で学んだ IT 関連の知識を実際に使うための場所であったりする。

最近は「組織」について考えることが増え、上司ともディスカッションすることが増えた。 その中で気づいたことを簡単にまとめたい。

ここでは、ベンチャー企業の存続を決定づける要因 について、思ったことをまとめたい。

存続できなかった、ベンチャー企業クン。

ベンチャー企業の過渡期と、存続を決定づける要因

ベンチャー企業は、以下のように成長をする。

  • 結成初期(〜5,6 人)
    • 強い理念・信念を持った超少数部隊で構成される(初期メンバー)
    • mtg は全て即ち全社 mtg であり、会社として行なっている事業の隅から隅まで、全メンバーが把握している
    • 少数ゆえのフットワークの軽さや柔軟さを備えている
    • 強い理念を持つ企業として、(うまく行けば)多くの新入社員を獲得できる。
  • 成長初期期 (~ 30, 40 人)
    • 初期メンバーの人としての魅力や、強い理念によって、人がそこそこ増えた
    • それでも、全メンバーが互いのことを知っているし、それぞれがコミュニケーションをとることも容易。
    • まだなんとか、初期メンバーは「会社がやっている事業の隅から隅まで」を少しの抜けはあろうとも、キャッチアップしていくことができる。
  • 過渡期( 40 ~ 50, 60 人)
    • 事業がある程度成功し、社員もかなり増えた
    • 40 人を超えたあたりから特に、「お互いを知らない社員」が現れる。
      • 小学校や中学校のクラスも、40 人を超えることはない
      • これは、40 人以上の生徒(社員)を同時に先生(社長)が束ねるのが難しいからだと思う。
        • 経験則的に 40 人という数字が求められたのか、研究によって決定されたのかは知らないが、きっと関係すると思う。
    • 初期メンバーは、ついに「会社の事業の隅から隅まで」を追うことができなくなる
    • ここでは、以下のような重要なポイントがある。
      1. 初期メンバー(重役)は、重役として議論すべき物事や、重役が取り組むべき問題を優先度づけして管理しなければならない。
        • 優先度の低いものは当然切り捨てる。切り捨てる勇気がいる。
      2. 初期メンバー(重役)は、自らの与り知らぬ業務上の決定・判断がなされていることを認め、そういったことを担当している社員を信頼しなければならない。
      3. 会社は、そういった末端の業務(重役がわざわざ意思決定に絡む必要のない業務)を確実に信頼して任せることのできるような人材を見つけるような採用を行わなければならない。あるいは、そういった研修を行わなければならない。
      4. 会社は、組織づくり・体制づくりに尽力しなければならない。各社員の責任範囲を決定し、上司・部下の関係を設け、業務が属人的にならないように工夫したり、上から下に業務を流し、下から上に承認を依頼するような基本的なフローを構築したりする必要がある。
        • 40 人を超えると、社長の独裁では捌けなくなってくる。そういった簡単に制御できないような社員をコントロールするのは、組織体制であり、ルールである。だからこそ、これが重要なのである。
    • こういった条件を満たすことができた場合は、大企業への一歩を踏み出すことになる
    • 条件を満たすことができず、重役が瑣末な問題に関わろうとしたり、社員を信じないような姿勢をとっていたりする場合、ベンチャー止まりになってしまう。

ベンチャーは社員数 40 人超の段階で変容せよ

ここまでをまとめながら、論を進めたい。

まずは今までの議論からわかるように、 ベンチャー企業は、40 ~ 60 人くらいの規模に成長を遂げた時、そこで大きく変容しなければならない。

このタイミングで重要なことは次のようなことであろう。 幹部や重役は、結成初期の姿勢を維持してはならない。そのような姿勢をとり続けていると、成長し、業務の幅が広がっていく中、全てを理解することなどできないし、瑣末なことにも首を突っ込もうとすると、実際の現場のテンポを乱す可能性があり、結局会社にとってもマイナスになるだろう。

幹部・重役陣は、自らのリソースが限られていることを認識した上で、物事に適切な優先度付けをし、自らが手を出し頭を使うべき状況を見極め、必要がない場合は適切に採用した信頼できる部下に任せなければならない。

そういったことができないのであれば、幹部・重役の介入によって業務フローが停滞したり、より重要な意思決定をおろそかにしてしまったり、部下からの不信感を買ってしまったりし、自滅に追いやられるかもしれない。

まとめ

せっかくなので、ChatGPT に要約してもらいました。笑 ↓ ↓ ↓ ↓

ベンチャー企業は、成長の過程で組織の変革が必要となる。特に40〜60人程度の規模に達した時点で、幹部や重役は初期の姿勢を維持できなくなる。彼らは自身のリソースの限界を認識し、優先度付けをし、必要な場合は信頼できる部下に業務を任せる必要がある。幹部・重役の介入が過度になると業務が停滞し、重要な意思決定がおろそかになり、部下からの不信感を買ってしまい、企業の自滅につながる可能性がある。この段階で適切な変容を遂げることが、ベンチャー企業の成長と存続に不可欠である。

うまく軌道に乗った、ベンチャー企業😆

最後に

ただの学生のくせに組織論語ってんじゃねーよと思われたかもしれないですが、これもいつか役に立つと思っています。 研究者としての道であれば、教授レベルになれば大きな組織を持つことになりますし、働くにしても部下を動かす必要があります。

こういった、一見研究や生活に役に立たなさそうな気づきを大事にしていきたいと思っています。

ベンチャー企業や Non IT 企業についての知見が溜まってきたので、随時ここで共有したく、思っています。

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