東大 生物情報学科、学部生の備忘録

東京大学の学生です。日々の気づき、学び、つまづいたことをメモにします。

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アイデアの生み出し方

はじめに

本記事では、アイデアの生み出し方について、意見を述べたい。

イデアが生まれる時、生まれない時

誰しも、アイデアが生まれるときと生まれないときがあるだろう。 その違いは何なのであろうか。それについて、述べたい。

あるテーマ A について、アイデアが生まれるとき、我々は事前にテーマ A についての理解が十分にできていることがほとんどである。言い換えれば、よく知っている話題についてはアイデアがよく生まれるが、あまり知らない、理解できていないテーマについては、アイデアを生み出すことが難しいのである。

イデアとは、それまでに身についている知識・考え方の土壌のもとで咲く花のようなものである。十分な理解のあるテーマであれば、良い土壌が形成されており、したがって綺麗な花が咲くだろう。逆に、十分勉強していない領域であれば、土壌は痩せており、タネを植えても花どころか芽さえ出てこないだろう。

つまり、アイデアを生み出せるかどうかというのは、事前にどれだけ勉強していたのか、に大きく影響されるのである。

どうしたらアイデアを効率よく生み出せるだろうか

二つの観点から、アイデアを生み出すためのアプローチがある。

基礎知識を増やす

上の段落でも述べたように、アイデアが生まれるかどうか、またそのアイデアの品質は、事前にどれだけの理解をしているかに依存する。このことから、アイデアが必要とされるとき、がむしゃらに考えるのではなく、一度今までの理解を固めることをお勧めする。アイデアを生み出したい時ほど、教科書に載ってあることを読み返すのである。教科書に新しいアイデアは書いていない。しかし、基礎知識を充実させることによって、高レベルな、良い発想が生まれるのである。

紙に書く。

人間の脳は、一度に覚えていられる物事の量が限られている。その記憶のことをワーキングメモリー(作業記憶)という。 ワーキングメモリーが限られていることから、より複雑なアイデアを頭の中だけで生み出すには、限界があるのである。 ワーキングメモリーの容量以上の考えを頭の中だけで生み出すことは、原理的に不可能であろう。容量オーバーである。

また、人間の脳が新しい発想を生み出すとき、その脳にあるのはその発想だけではない。関連した知識も同時に作業記憶に存在しているはずである。つまり、「テーマ A の関連知識」と「新たなアイデア」の合計が、作業記憶の容量を下回る必要があるのである。議論が数学的すぎるかもしれないが、わかりやすいだろう。

テーマ関連知識 + 新たなアイデア < 作業記憶の容量

が条件式になる。

このことから、頭の中だけで良いアイデアが生まれるはずがないということはわかるであろう。ならどうすれば良いのか。タイトルにも書いたように、書けば良いのであろう。自分で言葉にしたり図にしたり、アウトプットして目で認識できる形にすれば良い。そうすることによって、「紙の容量」の分だけ、作業記憶の容量は補充されるのである。そしてその分柔軟に脳を使うことができる。 脳のストレージを拡張し、アイデア生産のための容量をより大きく確保することで、高品質なアイデアが生まれるのである。

テーマ関連知識 + 新たなアイデア < 作業記憶の容量 + 紙の容量

が条件式になる

また、目で見てすぐに理解できるように、紙へのアウトプットはなるべく図を用いるのが良い。全てテキストベースだと、テキストを読むという作業が作業記憶の容量をとってしまい、アイデア創造のための容量が減ってしまうからである。一目見てすぐにわかるような図を書くことが、望ましい。

まとめ

イデアを生み出すには、そのテーマに関連する知識を十分に備えていなければならない。逆説的ではあるが、アイデアを生み出したいときこそ、既存の情報にふれる、つまり教科書を読んだり動画教材を視聴したりする必要があるのである。

また、よりレベルの高いアイデアを生み出すには、アイデア創造のための脳領域を確保する必要があり、そのために脳内の物事を紙に可視化し、脳内から外付け HDD にデータを移動してやる。そうすることによって脳はより多くの作業記憶の容量を利用することができ、発送は洗練されるのである。また、可視化においては、一目見て理解できるように、なるべく図を用いるのが望ましい。

終わりに

本記事を読んでくださった皆さん方が、より高水準なアイデアを生み出し、世の中を良くしていくことを願います。 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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